
人物焦點
June 29, 2025
藝術聚焦|東 真里江「格子」的元素與〈表/裏〉系列作品
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2018年ごろから格子のイメージが出てきた。格子というのは、縦横を区切る境界線のようなものだ。
自2018年起,我的作品中開始出現「格子」的意象。格子是一種將畫面縱橫切割的結構,但在我看來,它更像是「界線」的象徵。
境界線の奥から何かが出てきたり、あるいは手前から入っていったりする。せめぎあい、蝕んで、損なって、綯い交ぜになって、循環していく。
那些界線的彼端,有東西正試圖衝出;而此端,也有東西悄悄滲入。兩者互相拉扯、腐蝕、破壞、糾纏,然後再循環。

境界とは何だろうか。
自分の中の価値観で、正しさや間違いなど容易にカテゴライズして境界を決めようとする。本当に境界などあるのだろうか。自分に問う。
那麼,「界線」究竟是什麼?
我們往往根據自身的價值觀,去判斷對錯、好壞,然後試圖畫出一條界線,把事物分類。然而,界線真的存在嗎?我不斷自問。

私は常に境界線で揺れていて、葛藤している。物事の境界はとても曖昧で、表裏が入れ替わる一瞬の表れにすぎない。境界が歪んだり破れたりする。表も裏も入れ替わって、一体となって存在する。
我總是在界線上搖擺,在曖昧與衝突之中掙扎。界線從來都不是固定的,它是流動的、模糊的,有時甚至在一瞬之間「表」與「裏」會交換位置。界線會扭曲、破裂,然後「表」與「裏」不再是對立,而是共構。
私は境界を破りたいのだと思う。境界があるとするならば、自分の中にあるのだから。
自分を自分で破りたい、壊したい。そうして新しい私と出会いたい。
我想,或許我真正想打破的是自己內心的界線。既然界線存在於我之中,那麼我想親手撕開自己、重組自己,去遇見一個從未見過的我。

まさに描くことがそうであった。自分が絵を描くことになるなんて、私自身思ってもいなかったことであった。知らない自分になること、それはそれまでの自分を壊すこと、それは不安や恐怖も伴うことだ。しかし、私が私であるからといって、どれだけ私のことを知っているというのだろう?と思うのである。もちろん私以上に私を知るものなどいないのだろうけれど。
我從未想過,自己會走上繪畫這條路。正是因為畫畫,我遇見了陌生的自我,而這樣的相遇,也同時意味著打破過去的自己。那份過程中,夾雜著不安與恐懼。然而,雖然我作為我自己活著,但我又究竟了解自己多少呢?或許沒有人比我更理解我自己。
知らない自分に出会いたい、可能性を広げたい、開かれた世界を見たいと思うのである。
但即便如此,我還是渴望遇見未知的自己,拓展更多可能,去看見那個更加開放的世界。
—— 東 真里江(Marie HIGASHI),2025
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