人物焦點
June 27, 2025

藝術聚焦|東 真里江〈自畫像〉2017

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当初、行き場のない葛藤や衝動、自身の苦しさが、さし迫って来て、壊れてしまいそうだった。何か決定的な出来事があった訳でも無く、生きてきた中で、積み重なった消化できないものたちが私を圧迫して、とても息苦しかった。誤魔化すのでは無く咀嚼したい、という気持ちが膨らみ、自然と創作活動に向かった。その中のひとつとして、絵を描くことに出会い、のめり込んで行った。

起初,那些無處安放的情緒與衝動、來自內在的痛苦接連襲來,彷彿快要讓我崩潰。雖然並非發生了什麼決定性的事件,但多年來積壓在心中、無法消化的種種經驗讓我深感壓迫,幾乎無法呼吸。那是一種不想再逃避,而是想真正「咀嚼」這一切的心情。於是,我自然地走向創作,其中之一便是「畫畫」──一畫下去,便深陷其中。

東 真里江〈自畫像〉

初めはボールペンで、画面には自然と細胞が現れていた。描き始めた当時は看護師として6年目、手術室で勤務していた。手術に携わるため人体の解剖や術式の勉強をするのが好きだった。学生時代も生物の授業が好きであったし、教科書に載っている細胞の図を描くのが楽しかったのを覚えている。

生物に興味関心を持っている私が、絵を描いた時に、細胞を描くのはとても自然なことに思えた。

一開始使用的是原子筆,而畫面上也自然地浮現出「細胞」的形狀。那時我已是擔任手術室護理師的第六年,因工作所需而經常學習人體解剖與手術技術,我一直很喜歡這些知識。回想學生時期,我也特別喜歡生物課,還記得畫教科書上的細胞圖是件快樂的事。對於本就對生物懷有興趣的我而言,開始畫畫時出現細胞圖像,似乎是一件理所當然的事。

東 真里江〈自畫像〉(局部)

【自画像   2017】は、初めて完成させた作品である。

【自畫像(2017)】是我第一件完成的作品。

細胞画シリーズは、つけペンにインクを含ませて描いている。

私たちは細胞の集合体からできている。細胞を分解していくと最終的には原子になるという。そして世の中の物質もすべて、さまざまな原子が組み合わさって形作られている。

「細胞畫系列」使用沾水筆與墨水描繪而成。

我們的身體是由無數細胞構成的。當細胞不斷被分解,終將回歸為原子。而世界上的所有物質,亦是由各種原子組成的結合體。

東 真里江〈自畫像〉(局部)

目に見えないけれど確かにあるもの。私というものの不確かさ。私や他者や世界との境界線の曖昧さ。存在することとは何か?

這些看不見卻真實存在的東西,引發我對「我」的不確定性的思考──我與他者、與世界之間的邊界模糊不清。我是誰?「存在」究竟意味著什麼?

描くことで画面に絵が現れていく。小さな細胞が集合して歪な何かを形作っていく。それは不確かな私がいま生きているという証明のように思えた。

在畫畫的過程中,畫面漸漸浮現圖像,一個個細胞聚集起來,構成扭曲的形體。那彷彿是我這個不確定的存在正在此刻活著的證明。

—— 東 真里江 (Marie HIGASHI),2025

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作品資訊|東 真里江〈自畫像〉,墨水、紙本,2017

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藝術家|東 真里江